2005年12月23日掲載
Brad Mehldau       Day Is Done
Nonesuch原盤         2005年録音

 ブラッド・メルドーの新譜であり、このコーナーでの彼の作品掲載が、これで10枚目になります。ここ数年メルドーに関してのネット上での評価が芳しくない傾向なのですが、個人的にはあのニヒルな解釈と展開を気に入っております。

 彼のトリオ作品のドラマーは、長い間ホルへ・ロッシィでしたが、今回の作品からジェフ・バラードに変更になりました。取上げている曲目は、ポップス畑の曲が多くなっております。

 大したことではないのですが、気になる点が一つ。この作品、ネット上で評判が良いのです。今までのメルドー・スタイルから脱皮している等々の評価が多いのです。僕好みのメルドーから変な方へ変化していなければ良いのですがね。

20051223

 中学入りたての頃にギターを買い、教則本と睨めっこしながら練習していたのですが、アルペシオの題材として、ポール・サイモンの当時のヒット曲『恋人と別れる50の方法』が取上げられていました。そんなことを思い出させたのが、この作品のクレジット。しかし演奏は、そんな中学の時の思い出を引っ張り出すものではなく、メルドーの色で塗り替えたものでした。まさにメルドー節であり、他のポップス曲でも同様です。強力なベースとメルドーのピアノで響き渡る独特の世界がここにあります。