2009年5月18日掲載
Michel Sardaby          Voyage
Harmonic原盤             1984年3月録音

 2000年頃にサウンドヒルズから復刻されたCDを持っております。この復刻のジャケは、センスのない色使いです。裏ジャケにオリジナルと思われるものが掲載されてますが、青空の砂漠に木製テラスが描かれている不思議なイラストです。また帯には「無音の時空(いわゆるサイレンス)の境地がここに完成!」と訳の分からぬコメントが書かれています。そんなセンスの悪い復刻の仕方なのですが、問題は内容です。

 当時49歳のサダビーが、当時44歳のカーターと吹き込んだデュオ作。内容はすっかり忘れてしまいました。

20090518

 ピアノ・ソロ作品でピアニストが強く個性を発揮するのは、難しいものです。この作品におけるサダビーも同様であります。サダビーならではの演奏を望んだ者には、物足りない作品と言えるでしょう。私がこの作品の内容を覚えていなかったのも、そんなことからでしょう。

 しかし知らないピアニストの作品と考えれば、なかなか楽しめるもの。1曲目の『Lush Life』、この落ち着き加減は気分の良いものです。この1曲目の感想が、最後まで続く作品です。

 さてソロ作品と書いて来ましたが、前半は一人での演奏。後半にカーターが登場しますが、ベースの存在意義を感じさせるものではありません。