クラーク・ボラン・ビッグ・バンドのデビュー作を、今日は取上げます。廉価版CD封入解説で岡崎さんがこの作品録音の経緯を書いておりますので、引用致します。
1958年にパリに渡り欧州で活躍していたクラークは、ボランがビッグ・バンドのために作・編曲面で活躍していた1959年に知り合い、意気投合しました。その後に彼らはオクテット編成し活躍していたところ、ジャズ・マニアのジジ・カンピに出会い、カンピがケルンのジャズ・クラブでのライブを企画し、多くのミュージュシャンが参加の意向を示しました。しかしながらクラブ側の不敵際でライブは中止となり、ではレコーディングとなったとのことです。
切れ味の良さはこの作品で既に伺えるが、まだまだこのビッグ・バンドの特徴が色濃くなっておりません。作成の経緯からすれば、致し方なしかな。
さてジャケに、アメリカを含めて7カ国の国旗がありますが、それは7カ国出身のミュージュシャンが参加しているからです。ベルギー生まれのフランシー・ボラン(p),フランスのロジャー・ゲラン(tp),イギリスのジミー・デューチャー(tp),トルコからアーメッド・ムバファク・ファレイ(tp),スウェーデンからオキ・ベルソン,そしてオーストリアからカール・ドレヴォ(ts)と言う具合です。