黒人女性歌手のラリーン・ハンターさんについては、「新・世界ジャズ人名辞典」に掲載されておらず、国内廉価CDで封入解説の高田氏の解説を引用して紹介します。
1919年生まれの彼女は地元シカゴでは有名人だったが、全国的知名度は今一だったとのことです。1940年代には地元のレーベルへの吹き込みを行い、1950年代にはRCA等のメジャー・レーベルへの吹き込みを行っていました。NYの有名クラブにも出演していた彼女はアトランティックと契約し、本作品が誕生しました。
コンボをバックにしての録音です。
誠実な人なんだろうなと、一聴で感じさせる歌声。「If You Could See Me Now」での彼女の誠実な歌声で表現されている、もどかしい恋心が実に素敵なものです。
この後彼女は1964年まで録音を残しておりますが、その後はシカゴでジャズ・クラブを経営しておりました。しかし1971年にこれを閉め、ミシガン州にひきこもり、1983年に63歳でお亡くなりになりました。