2016年4月8日掲載
Byard Lancaster    It's Not Up To Us
Vortex原盤                  1966年12月録音

「今日の1枚」初登場となるアルト・サックス&フルート奏者のバイアード・ランカスターの経歴を、いつもの「新・世界ジャズ人名辞典」から紹介します。 
 1942年にフィラデルフィアに生まれた彼は、14歳の時にはクラブに出演していました。その後、バークリーやボストン音楽学院で学びながら、フリー・ジャズに傾斜を深めていきました。シェップやテイラーとも共演していき、1966年暮れに録音されたのが本作品です。 
 裏ジャケに書かれているコメントには、「神は私の保護者であり、私にとっての道標である」とあるとのことです。ソニー・シャーロック(g)等とのカルテットでの演奏です。

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 草原で寝っ転がっている気分になる彼のフルート、スピリチュアルなアルト・サックスが素敵な演奏です。アイラーの牧歌的な雰囲気を感じます。フルートでは「Last Summer」、アルトでは「John's Children」が気に入った演奏でした。また「Satan」ではシャーロックの活躍もあり、ランカスターはパーカッションでの演奏ですが、聴き所満載の内容です。

 この後のランカスターの活躍は、ロフト・ジャズで光った場面を我々の前に披露してくれ、その後も地道な活動を行い、2012年に70歳で永眠しました。