自分にとってトゥーツ・シールマンスと言えば、ハーモニカの人との認識で、そう言えば何かの作品に参加していたな程度の方です。では「新・世界ジャズ人名辞典」からその経歴を。 1922年にブリュッセルに生まれた彼は、17才でハーモニカをマスターし、またジャンゴ・ラインハルトに影響されギターにも取り組んでいました。1947年に渡米し、1950年にはベニー・グッドマンのシクステットでの欧州ツアーに参加し、1953年から1959年までジョージ・シアリングのもとで演奏しておりました。1962年に吹き込んだオリジナル曲「ブルーゼット」が大ヒットし、またABCテレビのスタッフ・ミュージュシャンとしても活動しました。更に1960年代半ばからはクインシー・ジョーンズのレコーディングの常連となりました。1970年代に入るとスタジオだけではなくクラブでも積極的に演奏し、欧米を股にかけて活動しました。
本作品は、レイ・ブライアント・トリオをバックに演奏しております。
シールマンスのハーモニカと共にギターの腕にも感心しながら聴き進む作品ですが、聴き流れていくだけのイージー・リスニング作品と感じました。レイ・ブライアントの良さも控えめなものであったのも、残念な点であります。