秀逸なジャケで有名なヴォーカルの有名作品を、今日は取上げます。ハートのクィーンは、フランシス・ウェインさんです。彼女の作品をこのコーナーでは、1955年録音の「Song For My Man」を取上げました。セクシーで素敵な低音に惚れたものでした。両作とも音楽監督は夫君のニール・ヘンフティが務めています。
「Song For My Man」はヘンフティ楽団をバックにしておりましたが、本作品はまりと小編成のバックで、彼女は歌っております。
続けて現れるバラッドを暖かく歌ってくれると、ジャズ・ヴォーカル好きならば間違いなく好きになる作品でしょう。曲順を頭から眺めても「Early Autum」「'Round Midnight」「Prelude To A Kiss」と素敵な曲が並んでいます。またバックも好サポートが効いており、ビル・ミュア(g),ジェローム・リチャードソン(fl,bs),そしてアル・コーン(ts)などが活躍しています。
なおこの作品以降、彼女は家庭に専念し、正規レコーディングを残しておりません。1978年にまだ50歳台で亡くなった彼女ですが、この作品は聴かれ続けるものでしょう。