アダムスやマレイとの活動から好きなピアニストのなったドン・ピューレンですが、ずっとマイナー・レーベルで活動していくお方だと考えておりました。しかし彼の活動の最後の方では、ブルー・ノートというビッグ・レーベルから数枚の作品を発表していったのです。
そんな作品を、このコーナー開始直後に掲載しました。そこでのコメントは「ラストのode to lifeは涙、涙・・・。」という、ごく短いもの。このコメントの短さは、当初から考えていたもの。しかし実際に書き出すと、長々したコメントになってしまいます。ここで書いていることは、その時に聴いた素直な感想であり、評論にはしないと思っているのですが、結果は逆に動くことがしばしば。今回改めて11年前のコメントを読んで、初心に戻ろうかと思います。
さて今日取り上げるのは、11年前に取り上げた作品よりも2年前に吹き込まれたもの。Gary Peacock(b)とTony Williams(d)との、トリオ作品です。
オーストリアで200年以上の歴史がある、カフェ・セントラル。写真を見ると落ち着いた中で、ケーキとコーヒーを楽しむ人で賑わっている。この店名つけた曲では、一見落ち着きながらも、心の中に様々な葛藤がある人々の気持ちが、見事に表現されています。