女性アルト・サックス奏者であり歌手でもある、ヴァイ・レッドさんの作品を取上げます。廉価盤CDで解説を書いている岩浪先生によれば、彼女はアメリカで女性アルト奏者で最も有名な方とのことです。私は全く知らなかったお方です。新・世界ジャズ人名辞典に掲載されておりますので、怪しい方ではないようです。
バック陣は豪華で、ラス・フリーマン(p),リロイ・ヴィネガー(b),ハーブ・エリス(g)等が参加しております。パーカーを敬愛する彼女の作品を聴いてみます。
素直にパーカー大好きという上手なアルト演奏する彼女の魅力は、「All The Things you are」で存分に楽しめます。彼女の素敵なアルト演奏の後に、ギター・ピアノ・ベースと良い感じでのソロが続きます。特にヴィネガーのベースは、バックでも体に残る演奏を聞かせてます。
さて彼女ですが、この曲では歌ってませんが、多くの曲で歌ってます。全体を聴き終えると、彼女のアルト演奏ではなく、この歌が印象に残ります。ジャケに映る彼女の姿に通じるダミ声で歌っており、これは必要なのかなと思ってしまうのですが、彼女やプロデューサーに拘りがあるのでしょう。
なお彼女にはアトコに「レディ・バード」という作品があるそうです。