2016年10月10日掲載
Kenny Drew             Impressions
Alfa原盤                 1988年8月録音

 この時期、1980年代後半から1990年代前半にかけてアルファ・ジャズから多くのジャズ作品が発売されました。その中で目玉的存在がこのケニー・ドリューでした。ドリューはアルファから多くの作品を出したと記憶してます。 
 そんなアルファ・ジャズですが、悪く言う向きが多かったのも事実です。オーバー・プロデュース、日本人狙いに特化した企画を強引にアーティストに突きつけているとのものでした。その狙っていた日本人には、これからジャズを聴いてみようとの女性を対象にしたものだとの意見も多かったです。本作のようなイラスト・ジャケ、そして本作品の邦題は「パリ北駅着、印象」とのものが、そうした批判の理由の一つでした。 
 それまでのジャズ・ファン向けではない、オシャレな印象を大切にしたものと、感じられたのです。

 物は試しにとの思いで購入した私ですが、当時は毎月数十枚のジャズ盤を買っていたので、本作品が私の部屋で響いたのは、僅かな瞬間でした。上記のことが頭にあったのかも知れません。 そんなことから30年近く経過し、好きなピアニストのドリューの本作、ペデルセンとアルヴィン・クイーンいう豪華なメンバーでの本作、新鮮な気持ちで聴きたいと思います。

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 優秀なスタジオ・ミューシャンの姿は見えても、あれだけの名演を残しているジャズ・マン,ケニー・ドリューの姿は見えませんでした。