2016年1月8日掲載
Roland Hanna     Destry Rides Again
Atco原盤        1959年4月録音

 ジャケを見た限りではハズレ作品と思ってしまうのですが、これはハナさんの初リーダー作だそうです。てっきり1970年代かとジャケからは思いましたが、ハナさんが27歳の1959年の録音です。「今日の1枚」でハナさんの作品は何を取上げたのかと思って調べてみたら、今日取り上げるこの作品が初めてでした。そこで「新・世界ジャズ人名辞典」からハナさんの経歴を簡単に紹介します。

 1932年にデトロイトに生まれた彼は故郷で活動した後に、1958年にはグッドマン楽団、1959年にはミンガスのグループに参加しました。この作品はその時期に、自己のトリオで活動し始めたハナさんの姿をとらえたものです。その後彼は、1967年にサド・メル楽団、1974年にはフランク・ウエスとカルテットを結成、1982年にはサラ・ボーンのバックを務め、さらにミンガス・ダイナスティに加わりました。

 では聴いてみます。

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 触れるの忘れましたが、本作品はバレルのギター入りカルテットで、そのバレルが良い活躍をしています。ハナさんもは後年と比べるとアグレッシブなタッチのピアノを披露しています。「Fair Warning」でのアップ・テンポの切れ味、続くミディアム・テンポの「Rose Lovejoy Of Paradise Alley」における楽しいくつろぎ感が気に入りました。