Mal Waldron(p),Richard Davis(b),Eddie Blackwell(ds),Donald Harrison(as,b.cl),Terence Blanchard (tp)の5人組の演奏であり、勿論25年前の歴史に残るライブの再演盤です。何故こんな作品が企画されたのか分かりませんが、良い意味で捉えるならば、ドナルド・ハリソンとテレンス・ブランチャードという若手への期待なのでしょう。
まぁ、「ドナルドとテレンスが、ドルフィーとリトルの名演に迫っている」なんてことは、誰も期待していなかったでしょう。期待するのは、このお膳立てでの個性の発揮具合。例えばオリジナルでは1集のB面での熱演である『the prophet』ですが、素敵な音色で心地よいフレーズを連発している演奏は、流石と感じます。でも時代を動かすような個性は聴き取れない。そこが、この作品は今では忘れられた存在になっている理由なのでしょう。