この作品を買った背景を少しばかり。
ジャズを聴き始めた頃から、渋谷にある小さなジャズ・ディスク専門店に通っておりました。割と有名な店主とはすぐに親しくして頂くようになり、それは今でも続いております。
通い始めてから4年が経った頃、このCDを手にして店主が嘆いておりました。ある常連客から注文され問屋に特注したものですが、入荷までに時間がかかったとのこと。その間にこの常連客は他店、恐らくは大型店でこの作品を見つけ、どうしても聴きたく、店主に断った上で大型店で購入したとのこと。
店主としては数年の付き合いだが良い顧客だったので、断ることが出来なかったそうです。
そんなことから数週間後に、その店主の元に本作が入荷。その小さな店ではなかなか売れるものではなく、困っていた場面に私が出くわしたのです。
シャンカールとあり、ジョージ・ハリスンのバングラデッシュでラヴィ・シャンカールの虜になった私にはそんな風な音楽なのかなと思い、ジャズ盤との出会いは巡り合わせが重要と考え、私は購入したのでした。帰宅し、この作品を聴き、その後2度と聴くことが無かった作品です。
因みにこの作品でのシャンカールは、Vocals, 10-Strings Double Violin, Synthesizer, Drum Machineとクレジットされてます。
そんな彼の情報と思いネットで調べたら、Disk Unionでの紹介に、「フランク・ザッパやトーキング・へッズ、オノ・ヨーコ等との共演やTHE EPIDEMICSで知られる南インド古典音楽の旗手」とありました。
30年振りに聴いてみます。
内容はキャッチーなメロディが印象的なロック。U2の雰囲気を感じさせるが、ジャズ感やインドっぽさは無し。聴き込めば記憶に残る作品にもなるでしょう。ECMの懐の深さを感じました。