2016年3月9日掲載
Charles Lloyd    Love-In
Atlantic原盤     1967年1月録音

 先月チャールス・ロイドの「In Europe」をこのコーナーで取上げ、絶賛しました。今日取り上げるのはそれから3ヵ月後に、フィルモア・オーディトリアムでのライブ演奏です。 

 フィルモアは1960年代後半に幾つものロックの名場面を作り出したホールで、私もロック少年だった頃に、「フィルモアの奇蹟」を愛聴しておりました。このロイドのフィルモアは、まさにフィルモアが最も熱かった時期のライブと言えます。 
 メンバーは「In Europe」からベースのセシル・マクビーが抜け、ロン・マクルーアという方が参加しております。つまりジャレットにディジョネットはそのまま参加しております。

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 先に「フィルモアの奇蹟」と書いたので強引かもしれませんが、フィルモアで演奏しているロイド・カルテットは「In Europe」にアル・クーパーの匂いを加えた演奏のように感じます。キース作の「Is It Really The Same?」でのリズム陣の強烈な演奏とロイドの強烈なテナー、続くビートルズの「Here There And Everywhere」での軽快なリズム陣とロイドのそよ風フルート、この繋がりが楽しかった作品です。他にも熱演が続き、「In Europe」と共に愛聴盤になりそうです。