ジェラ ルド・ウィギンスの作品をここで取り上げたのは、もう9年前のこと。1957年に録音した作品でした。そこでも触れたのですが、ウィギンスと言えばこの“80日間世界一周”であります。Specialtyというマイナー・レーベルから発売された作品です。僕が国内CDで買ったのは1988年のこと。センチェリー・レコードからの発売でした。
さて80日間世界一周とは、ウィキペディアによれば、ジュール・ヴェルヌによる1872年に発表されたフランスの冒険小説とのこと。「イギリス人冒険家フィリアス・フォッグ氏が執事のパスパルトゥーを従え、後期ビクトリア朝時代の世界を80日で一周しようと試みる、波瀾万丈の冒険物語」という内容であります。
ユージン・ライト(b)とビル・ダグラス(d)とのピアノ・トリオ作品です。
80日間世界一周は1956年に映画化されました。その作品を、中学生頃にTVで観た記憶があります。ハラハラドキドキの展開ながら、全体に笑いが散りばめられていた作品と記憶しています。
さてウィギンスの演奏は、心地よく楽しい雰囲気の高音が印象に残るものです。この音楽からはハラハラドキドキの映画の展開は感じられなく、上品なホームコメディが似合う演奏になっています。