ジョン・ゾーンの作品は何枚か持っておりますが、この作品は「今日の1枚」で取上げないまま、今日に至りました。
彼にはソニクラをテーマにした作品があり、ストレートにジャズを吹いており、私の愛聴盤です。それを本作より先に取上げてと考えておりましたが、ソニクラの方はLPで持っているため、取上げる機会を逸したままでした。
今日の作品は、レーベルからして、尖がったジョン・ゾーンの作品です。George Lewis(tb),Bill Frisell(g)とのトリオでの録音です。 「Play the compositions of Kenny Dorham, Hank Mobley, Sonny Clark, and Freddie Redd」とクレジットされています。
ドーハム,モブレー,ソニクラ,そしてフレディ・レッドは、ゾーンが愛するミュージュシャンなのでしょう。その愛が、前面に満ちています。
3人のぶつかり合いが楽しめるのですが、ゾーンの縦横無尽な吹きっぷりに、トロンボーンが刺激的に絡まっております。トロンボーンにはベースの役割を持たせながら、ゾーンを煽るような場面も多々みられます。発売当時に、一部の新譜好きの間のことですが、かなり話題になった作品だけのことはあります。それから30年経っても、新鮮な気持ちで聴き通し、興奮してしまいます。
マイナーブルースがこのユニットには合っているようで、ドーハムの「Lotus Blossom」,モブレーの「Funk In Deep Greeze」,ソニクラの「Blue Minor」,そしてレッドの「Blues Blues Blues」に痺れました。