2009年3月20日掲載
Tubby Hayes / Tony Coe       Jazz Tete A Tete
Progressive原盤                     1996年11月録音

 タビー・ヘイズとトニー・コーのテナー・サックスぶつかり合い盤かと持って購入したのですが、クレジットを見ると違うもの。1966年11月にイギリス西部の港湾都市ブリストルにあるブリストル大学で行われたコンサートのライブ作品とのこと。内容はヘイズのオーケストラで2曲、コーのクィンテットで3曲、フランク・エヴァンスというギタリストのトリオで2曲が収められいます。従って、ヘイズとコーの共演は無しであります。

20090320

 ヘイズとコーのそれぞれの演奏は、中間派の要素を含みながら、軽快で熱い演奏であり、聴き応えあるものです。そしてビックリなのが、期待していなかったフランク・エヴァンスのギター演奏です。ピーター・インド(b)とジャッキー・ダウガン(d)とのものですが、アメリカの演奏とは違ったブルース感覚のある演奏です。結構好きになりそうなギタリストですが、かなり無名のお方のようです。いつものネタ本にも掲載されていませんでした。ピーター・インドの渋いベースも光り、なかなかのもの。インドと言えばヘイズのオーケストラでも熱演しており、この時期のイギリスで貴重なベーシストだったのでしょう。

 この演奏を聴いていた学生たちも、既に60歳過ぎ。リタイアして過ごしている家で、この作品を楽しく聴いているのではないのでしょうか。「あの時代は良かった」と言いながら。