このタイトルでの第1作目は、まだこのコーナーで取り上げていなませんので、そちらはLPで持っているのでしょう。
その1作目はレイ・ブラウンとブレイキーという大御所をバックにして、若きジェイムス・ウィリアムスが吹き込んだ作品で良い内容でしたが、大御所二人に遠慮気味に演奏しているのが気になった点でした。今日取り上げる2作目は、ドラムをエルヴィン・ジョーンズに替えての録音。大御所をバックにしている点では、同じ内容であります。
1曲目の『ボヘミア・アフター・ダーク』でのエルヴィンの突き刺さるようなドラムに圧倒されました。その間を縫って聴こえるウィリアムスの左手のリズム感も聴きもの。続く『トゥ・レイト・ナウ』では、ブラウンがアルコで奏でるテーマに聴き惚れながら、続くウィリアムスの感情豊かなソロにもうっとり。エルヴィンのブラシも冴えていますしね。3曲目はウィリアムス作の『ポートレイト・オブ・エルヴィン』です。憂いあるバラッドでのウィリアムスの表現力に感心し、それを壊さない範囲で暴れているエルヴィンの技にも深く感心。
このように冒頭の3曲が高い出来ですが、他にも良い演奏が多い内容です。ウィリアムスが大御所二人を上手くその気にさせた作品です。