2009年6月6日掲載
Bob Rockwell         Black Jack
Marshmallow原盤   2004年7月録音

 ボブ・ロックウェルに出会い、そのテナー・サックスに惚れたのは、彼の2002年録音盤に出会った4年半前のことです。彼の作品を追っかけようと思いながらなかなか行動に移せず、次に彼のリーダー作に接したのは、2005年録音盤を購入した3年前のこと。そして今日取り上げるのは、2004年に横浜ドルフィーで彼が行ったライブ作品です。
 キャスパー・ヴィヨーム(p)に加えて、日本調達メンバーである荒巻茂生(b)と大坂昌彦(d)が加わったカルテットでの演奏です。

 さてロックウェルの経歴ですが、今回の作品に封入されている解説に記載があるので、簡単に記します。
 彼は1945年生まれとのこと。想像よりも結構なお歳ですね。彼は10代より演奏活動を行っていましたが、ロックやR&Bの演奏が主でした。1960年代後半からはラスベガスで様々なミュージュシャンのバックで演奏していたそうです。そんな彼がジャズの演奏を始めたのは、1978年にサド-メル楽団に参加してからのことなのです。30歳を過ぎてからジャズ活動を始めた彼はその後メル・ルイス楽団にも加わり全米をツァー。そして1983年に活動の場所をコペンハーゲンに移し、SteepleChaseに初リーダー作を発表したのでした。
 遅咲きミュージュシャン、というよりも遅れてジャズ界入りしたミュージュシャンの還暦ライブが、今日取り上げる作品であります。

20090606

 不完全燃焼ライブというのが、正直な感想です。ヴィヨームのピアノは、迷っているような演奏。ベースとドラムはそこそこの好演なのですが、サックスとの連携が弱い内容。主役のロックウェルは、どう演奏をまとめていくかに神経がいってしまい、彼の骨太サウンドだけが宙をさまよっている状態。
 こんな感想です。