2016年4月4日掲載
Ornette Coleman       Ornette!
Atlantic原盤                1961年1月録音

 「フリー・ジャズ」を吹き込んでから一ヶ月後にオーネットが吹き込んだのが、本作品です。前代未聞の編成で録音した「フリー・ジャズ」に比べて、こちらは編成自体はシンプルなもの。ドン・チェリー,スコット・ラファロ,そしてエド・ブラックエルで吹き込んだ作品です。

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 1958年からチャーリー・ヘイデンを迎えてのレコーディングが多かったオーネットですが、前年12月のジョン・ルイスの「Jazz Abstractions」でスコット・ラファロと共演し、そのまま自身の「Free Jazz」にラファロを起用しました。その翌月の本盤にもラファロを起用。その後の3月のオーネットのレコーディングではジミー・ギャリソンをベーシストに迎えてます。

 今回この作品を聴いて、オーネットとしたらラファロと録音したかったはずと感じました。この時期のオーネットのドン・チェリーとの丁々発止のスタイルですが、この作品ではその姿に一層の爆発を感じます。これは、ラファロとブラックエルのリズム陣とのぶつかりによるものなのかと思いました。さて3月にラファロと共演出来なかったのは、恐らくはラファロがビル・エヴァンスとの仕事があったからでしょう。そしてその後に2度と共演が無いのは、言うまでもなくこの年の7月にラファロが他界したからであります。