ラヴァは今までに4枚の作品を取り上げてきましたが、全てレーベルが違います。Cam Original Soundtracks,Venus,Challenge,そしてStuntといった具合です。録音時期で言えば5年の間のことです。いろんなレーベルから声がかかる人気者と考えればいいのか、あまり一つのところに長く居られない、或いは居させてもらえない性格なのでしょうか。
今回はECM。この中では最も風格のあるレーベルと言えます。そしてこの作品はラヴァのトランペットと、ステファノ・ボラーニとのデュオ作品です。Cam Original Soundtracksでも共演していた二人です。
ルガノ・スヴィッツェラ放送のコンサート・ホールでの録音。音響が素晴らしいホールとお見受けしました。ステージ中央のグランド・ピアノにボローニ、その上手に椅子に座ったラヴァ。お互いが目を合わせられる角度で座り、この作品を吹き込んでいきました。ホールに響くトランペットとピアノの調べは、美しい語り合い。綺麗な曲を、思う存分二人は語り合っている作品です。
この手の作品が好きな人は、ECMファンには多いのでしょう。私の好みとは違ったところに需要がある作品です。