ヤン・ヨハンソンはスウェーデンを代表するジャズ・ピアニストで、1968年に36歳の若さで自動車事故死された方。彼がアーティスト・レーベルへの3回のセッションを集めた作品です。何枚かのEPで発売されていたものです。
さてもう一人クレジットされているのは、アルネ・ドムネラスはスウェーデン・ジャズ界の兄貴分的存在のアルト・サックス奏者であります。
この時期の欧州ジャズの特色は、本国アメリカのジャズに、欧州の乾いた空気感が加わったもの。1960年代半ばから欧州ジャズが花開く前の助走期間というのが、この時期なのでしょうか。 ピアノ・トリオで演奏されている『枯葉』に、そんな魅力が詰まっています。
因みに私が持っているのは、1999年にドラゴンから発売されたCDです。やはりジャケットは、EPで発売された、ヨハンソンが芝生で寝そべってこちらを見ているものにして欲しかった。このヨハンソンの笑顔に、この後すぐに花開く欧州ジャズの予感が浮かんでいるようです。ドラゴンCDのジャケに移るヨハンソンは、自らの哀しい死を予感しているように感じてしまいます。