シルバーのお父さんはポルトガル人の血を受け、お母さんは純粋なアメリカン・インディアンだったそうです。シルバーの中には、白人,黒人,そしてインディアンの血が混じっているのです。
さて、本盤。「Blowin' The Blues Away」の後に吹き込まれた作品で、『ニカの夢』の名演が聴けるものです。この曲をシルバーが吹き込むのはこれで3度目になると思いますが、やはりこの作品での演奏が極めつけであります。ブルー・ミッチェル(tp),ジュニア・クック(ts),ジーン・テイラー(b)というメンバーは前作同様、ドラムがロイ・ブルックスに変更になっています。
本盤のジャケットは派手なものですが、この盤の存在は地味なものです。しかし僕にとっては、ミッチェルとクックという名脇役がファンキーな2管の典型と言える演奏を繰り広げ、またシルバーの熱演でもって名曲『ニカの夢』が聴ける作品として、印象深いアルバムになっております。