2005年2月19日掲載
Brad Mehldau       Live in Tokyo
Nonesuch原盤     2003年2月録音

 CDを購入したら直ぐに、プラ・ケースからビニール・ケースへの入れ替えを行ってます。このメルドーのピアノ・ソロでのライブ盤も、その作業が済ませております。
 実はSJ2月号を読んで、焦ってしまった。この作品は2枚組みと、書かれているのだ。ビニール・ケースには1枚しか入っていない。1枚取り残したままで、プラ・ケースを破棄してしまったと、思ったのです。
 しかし、調べたら一安心。2枚組みは国内発売分であって、海外発売分は1枚ものとのこと。

 しかしここで安心してしまって良いのか。2枚組みを買うべきであったのではないか。渋谷ジャロの、新譜売れ残り格安コーナーにこの盤が置いてあったのに飛びついたことが、正解だったのか。さて、どちらでしょう。

20050219

 演奏会場のすみだトリフォニーホールは、その音響の良さで有名なのだそう。また備え付けのピアノのスタンウェイの良さは、クラシック界の方々からも絶賛を浴びているとか。録音技師の三枝(yoshihito)氏については情報が無いが、高いレベルの方なのであろう。

 この条件で録音された本作品を聴いていると、ついついボリュームを上げてしまう。ピアノの響きの素晴らしさを感じるのだ。そして次に感じるのが、自分のシステムの限界である。

 こんな思いで音を聴き進めていくうちに最後に思うことは、音楽を聴いていないことであった。華麗なメルドーのピアノ・テクニックは、ピアノという楽器のポテンシャルを最大限に発揮させているし、メロディの崩し方は美しさを追い求めたもの。しかしスリルがない。是非とも次は、演奏内容の良さからボリュームを上げてしまうような作品に接したいものだ。