オマー・アヴィタルの単独リーダー作品をここで取り上げるのは4枚目となりますが、ベースを演奏いている姿のジャケットは本作が初となります。やはり演奏している姿が、特に彼の場合はそれが絵になります。存在感溢れるものです。
単独リーダー作品4枚の中で、ライブ作品は本作を含めて3枚となります。ライブでこそ彼のバンドリーダーとして、そしてベース奏者としての良い場面を捉えられるということなのでしょう。
Avishai Cohen(tp), Jason Lindner(p), Joel Frahm(ts), そして Johnathan Blake(d)との演奏、スモールズ・ジャズ・クラブでの収録です。
派手な展開の演奏は少なく、落ち着いた流れで始まり、次第に大きなうねりになっていく演奏が多いです。巨石が徐々に動いていくようなスリルを味わえるものです。
その中で最も地味な始まりであり、終始落ち着いた中なのにスリルを感じていくのが、1曲目の「Theme For A Brighter Future」です。何とも言えぬブルージーな展開は、聴き所でしょう。
リーダーを筆頭に、各メンバーの演奏も堪能できます。最近の私はライブからご無沙汰の日々ですが、こんな演奏会場に行きたいものです。