2018年3月1日掲載
Michel Sardaby         Night In Paris
Paris Jazz Corner原盤  2005年4月21日録音

 カリブ海にある仏領マルティニーク島で1935年に生まれたピアニストのミッシェル・サダビーの作品については、「今日の1枚」で6枚取り上げてきました。それらは1967年から1984年までの録音作品でした。今日取り上げるのはサダビー70歳の時に、常に活動の場としてきたパリでのライブ盤であります。

 場所は、パリのど真ん中にあるL’Archipelという会場です。ネットにある写真を見る限りでは、100人ほどの収容人員かと思います。

 またクレジットに本作品は、サダビーの70歳記念作品であると共に、ジャズ・ホットという雑誌の70周年記念作品とのことです。またパリス・ジャズ・コーナーというレーベルの、14周年記念作品とも書かれています。なんでもジャズ・ホット紙は、世界で初めて創刊されたジャズ雑誌らしいです。

20180301

 若い時のサダビーさんの陽気に飛び跳ねる演奏は影を潜めていますが、タッチの強さは健在の内容となっています。自然にメロディが聴いている者に届く演奏は、流石のものです。また2時間の収録時間ですので、恐らくはライブ全てを収録しているのでしょう。その中でダレる場面が無いのは、これまた流石と言えるでしょう。

 「Don’t Explain」や「Canadian Sunset」での、人生の悲哀をサラリと演奏する姿は、豊富なキャリからくるものなのでしょうね。