2006年1月8日掲載
Michel Sardaby     Gail
Debs原盤          1975年録音

 CDをプラ・ケースからソフト・ケースに入れ替えながら整理し、このコーナー未掲載のCDを選別する作業が、1年近く掛けて昨年秋に終りました。そうやって選別したCDをこのコーナーに掲載しながら聴き返していくのですが、昨年は女性ヴォーカルを取上げました。ピアノ編は恐らく200枚近く未掲載のがあるのですが、再来年くらいに掲載出来るのかと思っています。

 そんな中に、サダビーさんのCDも数枚ありました。それらの掲載は気長に待つとしまして、今日取上げるのは昨年紙ジャケで復刻された作品です。しかし購入してからクレジットを見て、少しがっくり。ピアノの他に、電気ピアノも弾いているからです。

20060108

 8曲中3曲が電気ピアノ。その演奏は、電気ピアノで弾く必然性を感じさせないものですが、ホンワカした雰囲気がサダビーの演奏に加わっております。サラッと明るいブルース・フィーリングの中から、楽しく綺麗なフレーズが飛び出すのが、サダビーの魅力。その魅力は、損なわれてはおりません。

 そんな中で、静かに優しく電気ピアノで演奏されているのが、タイトル曲。寺島氏の解説によれば、当時12歳の少女のために作った曲なのだそうです。彼女はサダビーの大ファンだったとのこと。彼女はほぼ僕と同じ年ということになるでしょう。12歳でサダビーの演奏を好きになる感性には、驚き。現在は結婚してイギリスに住んでいる彼女は、いったいどんな女性になっているだろうと思いを廻らせながら、この優しいタイトル曲をもう一度聴き返しました。