1920年代から活躍しているエリントン楽団は、数多くのレコーディングを行い、また数多くの代表曲を発表してきました。その代表曲を11曲集めて吹き込んだエリントン傑作集が、本作品であります。
昨日の1枚は、Duke Ellington And His Orchestra の The Popular Ellington。
ビッグバンドのリーダーとしてのエリントンの魅力は「At Newport 1956」、打楽器でもあるピアノの奏者としてのエリントンの魅力を「Money Jungle」で、この「今日の1枚」で取り上げてきました。今回の作品はその両方の魅力を凝縮した内容になっています。ビッグバンドのアレンジの妙、ソリストの輝きという魅力とともに、強い尖があるエリントンのピアノをそこに加えた内容です。
この「The Popular Ellington」というアルバム名は、ビッグバンド好きの人にはピアニストとしてのエリントンの魅力に、コンボ好きの人に対してはビッグバンドのリーダーとしてのエリントンの魅力に親しんでもらうために名付けたのでしょう。
単なる焼き直しではなく、有名曲に新たな魅力を吹き込んだ1枚であり、ジャズ界の名盤の一つであります。