BNの人気ギタリストであるグラント・グリーンの作品を取上げるのは、これで4枚目になります。録音日が本盤に近いのは、「Goin' West」になります。本盤へは、ハンコック,ブッチ・ウォーレン(b),ビリー・ヒギンズ(d),そしてカーヴィン・マッソー(per)が参加しており、「Goin' West」とほぼ同様のメンバーであります。収録曲は、スピリチュアルという言葉に相応しい曲が並んでおります。
1987年発売の国内盤CDを持っており、封入解説は小川隆夫さんです。そこで「BNで最も過小評価されていたのはスリー・サウンズで、現在ではグラント・グリーンだ」と述べています。1987年当時は、スリー・サウンズは正当に評価されだしたが、グラント・グリーンは未だに評価されていないとのことです。しかし当時オリジナル盤の世界では、グラント・グリーンの作品が高値で取引されていた記憶があります。しかも、あっという間に売れていっておりました。
さて今回聴いて感じたことですが、さっぱりと聴けるブルージーさが、本盤の魅力ではないでしょうか。重くならずに、暗くならずに、ブルースの楽しさを存分に味わえる作品です。選曲の妙からも、万人から好まれる作品と言えるでしょう。