バルネのIDA時代の作品です。『La Note Bleue』と『Wild Dogs Of The Ruwenzori』との間に、吹き込まれたものです。Michel Graillier(p),Ricardo Del Fra(b),Sangoma Everett(d)との録音です。内容はタイトル通り、フランス人作のバラッド集。ミッシェル・ルグランの曲や、『My Way』など、13曲が収録されています。
「巴里の空の下セーヌは流れる」という映画があるそうです。1951年に作られた映画で、パリ市2000年祭にちなんで作られた大作だとか。僕は観たことない映画ですが、この主題歌「パリの空の下」は知っております。というか、誰でも知っているシャンソンなのでしょう。バルネはこの曲を、明るく気持ちよく吹いています。他の曲では、サブトーンを活かしながらしっとりと演奏している場面が多いだけに、余計に「パリの空の下」での溌剌ぶりが目立ちます。もっとこの溌剌があれば、素敵な作品として高い評価を得たのではないでしょうか。しかし、テナー1管での、フランスを感じさせる小作品集として、存在感のある作品であります。