国内盤での再発シリーズから、今日はサンダースの作品を取上げます。ジョン・ヒックス(p),カーティス・ランディ(b),アイドリス・ムハメッド(d)との録音です。
さてこの作品は、クラブ・シーンから注目を浴びたものだそうです。1曲目のサンダース作『you've got to have freedom』の存在で、注目を浴びたそうです。
タイムレスの国内発売は、いくつかの会社によってなされてきたそうです。長続きしなかった理由は、この手の作品を買う方々は、輸入盤入荷時に買ってしまっているからでしょう。今回はポニー・キャニオンからの再発ですが、タイムレス定番作品ではなく、今の視点で発売作品を選んでいるとのことです。
「Ed Kelly & Pharoah Sanders」で演奏されている『you've got to have freedom』ですので、レコーディングされるのは、2度目だと思います。激しい感情が暴露されているような曲です。印象的なこテーマで、サンダースはフリーキーなトーンを連発しております。それ以外では、円熟味溢れる演奏なので、余計にフーリキーなトーンと対照的になっております。
これを聴いていて、アニマル浜口の「気合だぁ!」を思い出しました。実直で、周囲への気配りを欠かさない浜口氏。そんな性格で行われる講演会やインタビューの最後には、みんなの期待を感じて「気合だぁ!」の連発を行っているとのこと。
サンダースも、この「フリーキー」を入れなければ、ファンの期待に応えられないと考えていたのかなと、思いました。「フリーキー」もそれなりに堪能できたのですが、美意識を聴かせる『heart to heart』が気に入りました。サンダース作のこのバラッドでの演奏が、サンダースのこの時期の本当の姿だったのでしょう。