恐らくは、1998年後半に中古盤で買った作品です。1994年録音の「Caecilie Norby」と、1998年録音の「Queen Of Bad Excuses」の、丁度中間で録音されたものになります。この2作への僕のコメントは、大して心に残らない歌手と言うもの。今日取上げる作品も、持っていることを忘れていたので、恐らくは同じ感想なのでしょうか。
1964年にコペンハーゲンに生まれたセシリアさん。1980年代半ばに登場した時は、ポップス・ロック畑で活動していたそうです。父親はクラシックの作曲家、母親はオペラ歌手。またセシリアさんは、デンマーク王立音楽院で、ジャズ・ヴォーカルを教えていたこともあるらしい。何だか焦点の定まらない経歴です。
さてこの作品、ブレッカー兄弟が参加しております。
1970年代後半に、数多くのロックの名盤が、廉価盤で発売されました。デビッド・ボウイの作品も発売され、何枚も買ったものでした。その中に「Hunky Dory」という作品があり、そこには美しい『life on mars』という曲が含まれてました。セシリアさんは、この曲を取り上げております。ジョーイ・カルデラッツォのベースと、テリ・リン・キャリントンのドラムを効果的に使ったアレンジをバックにして、感情たっぷりに歌い込んだものです。
話しをロック廉価盤に戻しますが、レオン・ラッセルの作品も多数発売されました。その中に「レオン・ラッセル」と自分の名前をタイトルにした作品があります。その1曲目に入っているのが名曲『a song for you』。これもセシリアさんが、ここで歌っております。先を急ぐような歌い方ながら、感情の込め方に力が入っているもの。セシリアさんの歌い方は、感情の込め方が強いものなのです。それを良く感じるか、過剰なものに感じるかは、その日の気分によるものが大きいと言えるのではないでしょうか。
ポップスの名曲を上手く処理しながら、感情たっぷりに歌うセシリアさんに、今日は感じ入りました。