「Tomorrow Is The Question」から2ヵ月後に吹き込まれた作品であり、オーネットの数多い作品の中で、最も有名なものと言えるでしょう。ドン・チェリーのコルネットは前作と同様ですが、ベースとドラムは、チャーリー・ヘイデンとビリー・ヒギンズに変更になっております。ジャズ・マンのオリジナル曲で好きな曲は結構ありますが、その中でも『ロンリー・ウーマン』はトップ・クラスのものです。そしてこの曲にはマレイ絡みで、強い思い出があります。
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前2作と比べると、ベースがヘイデンに変わっていることが、より一層コールマンの目指す方向をはっきりさせるものになっております。その上でコールマンとチェリーという、ジャズ史上で3本の指に入るアルト&ペットのコンビが、鋭く切り込んでいく展開なのです。『ピース』でもこのコンビの良さが光っているし、『コンジニアリティー』でも同様。その中で、『ロンリー・ウーマン』でのコンビの良さは、世界最強タッグ選手権でのブチャー&シークのような、怪しさとある意味での美しさを感じさせるものであります。
久し振りに聴きましたが、何度聴いても素敵な作品です。