2005年12月20日掲載
Gina Harkell       the bird in me
33Jazz原盤         2004年録音

 33Jazz レーベルのヴォーカル作品という理由で購入しました。ジーナさんはイギリスの歌手で、この作品で3作目になるそうです。ジャケでの彼女の顔で分かる通り、キャリアは結構あるようです。自作曲を中心に、コンボをバックに吹き込まれた作品であります。バックでの注目は、イギリス・ジャズ界の重鎮トニー・コーです。ジーナの歌と並んで、70歳のコーの演奏にも興味が湧く作品です。

20051220

 コーのテナー・サックスとクラリネットには目立った活躍はなく、バックで目立ったのはピアノの Tim Lapthorn でありました。彼のピアノから発せられるタッチの強いリズムが、作品全体のアクセントとなっておりました。このピアノの効果には、良い面ばかりでは無く悪い面も感じましたが、興味を惹いたピアニストであります。

 さて、主役のジーナさん。人生経験を積んだ女性だけに分かる哀しさを、存分に発揮させて歌っております。落ち着いた声で、説得力のある声。上手い歌手なのでしょうが、何故かヘタウマに聴こえる面もあり、不思議な感じでありました。

 なかなかの作品と言える内容ですが、好みを言えば、スタンダードを多く歌って欲しかったです。