世界初CD化と書かれている帯には、次の紹介文が書かれております。「タビー・ヘイズと並ぶ英国のマルチ・リード奏者トニー・コーの超幻盤。トロンボーンとの2管編成で、本格派モダン・テナーとして自在なアドリブを展開」だってさ。ジャケからは期待できそうに無いですけどね。
頭の2曲はテナーとトロンボーンの掛け合いが楽しめるものの、中間派の感じで、これは好みではないなとの思い。しかし曲が進んで行くに従って、コーさんの柔軟な演奏が楽しめた。「I can't get started」でのバラッド・プレイ、「Sack of woe」でのブロー、「stomping at the savoy」でのアンサンブルなどに感心。そうすると最後にクレジットされている「St.Thomas」に大きな期待を抱いてしまったが、これは少々気負い過ぎの演奏でした。
この作品自体には軽い印象だけですが、的を絞ったらコーさんの演奏は凄みがでるのではと感じました。