さほどの印象を得ていないのに、パトリシアさんの盤についつい手が伸びてしまうんだな。「cafe blue」,「night club」,そして「verse」と妖しい魅力を感じながらも、次の盤に期待するような感想はもっていなかったんだよね。ジャケの魅力かとも思いながら、またまた彼女を取上げます。
「verse」のとこに書いたのですが、香港着任直後に旺角のジャズ・クラシック専門店で買った彼女の作品です。
年は30後半かな、彼女。恐らく幼い頃から、芸術肌少女だったかもね。人とは何か違ったとこを、求めていたのでしょう。音楽は、プログレなんて聴いていたのでは。ドアーズも好きかもね。
等と勝手に彼女を想像しておりましたが、彼女の作品4枚目にして気付いたことは、彼女の存在自体を楽しもうということ。彼女の、声自体を楽しみながら聴いて行こうということ。この考えが無ければ、この作品でもアレンジをけなして書いたであろう。そうではなく、興味を惹かれる女が、何故このようなアレンジを欲したかにいたる背景を、歌声を楽しみながら考えれば、それはそれで面白いものです。
どんな雰囲気でもブルーな感じにさせる彼女の才能は、ポール・アンカの「she's a lady」や、自作の「postmodern blues」で光り輝いております。