まずはジャケに書かれているアルバム名で迷いました。「Continu」と「O」は別れているのか、そうとすれば「Continu」という英単語は無し。しかし「Continuo」と繋がっていても、そんな英単語は無し。
イタリア語でした。「Continuo」とは「通奏低音」との意味とのことです。そしてウィキペディアによれば通奏低音とは、「主にバロック音楽において行われる伴奏の形態。一般に楽譜上では低音部の旋律のみが示され、奏者はそれに適切な和音を付けて演奏する。イタリア語のバッソ・コンティヌオ (Basso continuo) の訳語で、伴奏楽器が間断なく演奏し続けるということからこの名がある。略してコンティヌオと呼ぶことも多い」とのことです。
本作品は、Nilento Studio AB で録音されました。Googleマップで検索しますと、場所はスウェーデンの片田舎です。私は「今日の1枚」を更新する中で、時折スタジオの所在地をGoogleマップで調べますが、このスタジオが田舎度ナンバー・ワンです。
ベースのアヴィシャイ・コーエンが、Sam Barsh(p), Mark Guiliana(d, per), Amos Hoffman(oud)との演奏の本作品、通奏低音を頭の片隅に置き、スウェーデンの片田舎をイメージして、本作品を聴いてみます。
強靭でいながら優雅に舞うアヴィシャイのベースの流れ、登場した途端に独自の世界で包むアモスのオード、そして歌心に溢れるサムのピアノ、この音の絡み合いで一気に聴かせる一枚です。どこに焦点を当てても素晴らしいです。今回は一曲目の「Nu Nu」、そして最後のタイトル曲で、その醍醐味を堪能しました。
通奏低音は何となく理解した気になりながら、録音スタジオ近辺の田舎っぷりは演奏には合わなく、かつては活気があった街の裏通りの絵が似合うなと感じながら、聴き終えました。