エクソダスと聞けば、多くの方が思い浮かべるのはボブ・マーリーのアルバムでしょう。ウィキペディアによれば「旧約聖書にある出エジプト記。転じて大量の国外脱出をいう」との意味です。
ダニエル・ザミール率いるSATLAHというユニットは、3枚の作品を残しています。一作目と三作目はこの「今日の1枚」で取り上げました。そしてディスクユニオンに中古盤が入り、私は昨年末にようやくこの二作目を聴くことができました。
メンバーは三作品ともShanir Ezra Blumenkranz(b), Kevin Zubek(d) であり、この二作目はこの三人だけでの演奏となっています。NYのスタジオでのスタジオ・ライブと、クレジットされています。
ジャケットにあるポートレイト、眼力が尋常ではありません。
ザミール節との表現を私は使っていますが、本作にも「伝統的なジューイッシュ音楽、クレズマー、ハシディックなどの東欧音楽にジャズのエッセンスをまぶしたその独特の音世界は唯一無二」との演奏が満ち溢れています。
大きく翼を広げ優雅に飛び立ち、そして疾風の如く大空を飛び回る、そんなザミール節の展開の中で、この作品では「大きく翼を広げ優雅に飛び立ち」での素晴らしさが目立つ作品です。冒頭の「Poem 26」から「La'Avoda Velamelacha」への展開で、そんなことを堪能出来ます。