スイングジャーナル誌の「年間ベスト・アルバム」とのような企画で、本作品を1位にした方が一人だけいました。識者20人ほどの投票での総合では本作品は10位に入りませんでしたが、私は一人だけ本作品を1位にした方のコメントが印象に残っていました。しかしながら購入の機会を逸して30年以上が経過しました。
今年に入りこの作品のことを思い出し、ディスクユニオンやAmazonで本作品を探し始め、暑さがピークを迎えた時期になってようやく中古盤を購入できました。
ニューヨーク郊外にあるオープン・シアター「ハーヴェイ・ファイツ・オパス40」でのライブを収録した本作品の共演者は、Clifton Anderson(tb), Mark Soskin(p), Bob Cranshaw(b), そして Marvin "Smitty" Smith(d) です。
NYの近代美術館の中庭でのソロ・ライブ(2002/5/27)の翌年のこのライブ作品を聴いてみます。
15分に及ぶタイトル曲で、一瞬も休むことなくロリンズは吹きまくりです。その切れ味、迫力、怒涛の嵐、これには恐れ入りましたの一言です。56歳を目前にしたロリンズ、ニューヨークといっても緑に囲まれたソーガディーズにある環境彫刻の会場で、彼は覚醒しました。キレキレのロリンズ、スコセッシ監督作品でのジョー・ペシのようです。
ネットで調べた限りではこの「G-MAN」との曲のロリンズの演奏記録は、この作品だけにようです。この一瞬に彼は何かを決意し、このアップテンポの迫り来るナンバーを用意したのでしょう。
他にもロリンズのお馴染み曲「Don't Stop The Carnival」などを取り上げており、そこでは各メンバーの活躍の場面も用意して、そしてキレキレ余韻が残っているロリンズさんがそこにいます。