ディスクユニオン関内店中古CD半額セールで、250円で購入した作品です。
このInvisible Musicというレーベルは私には馴染みのないレーベルですが、「今日の1枚」で1枚だけこのレーベルの作品を取り上げたことがあります。それは今日と同様にマーク・クラインハウトさんの作品でした。彼のサイトを見ますと、彼はこれまで7枚の作品を発表しているギタリストで、20年以上前(1999/12/15)に取り上げたのは最初の作品でした。そして今日取り上げる作品は4枚目の作品であり、アルト・サックス奏者のボビー・ワトソンをゲストに迎えての作品です。
録音スタジオはBunganuc Studioであり、アメリカのメイン州のブランズウィックにあります。随分と片田舎で録音したものですが、果たして中身はどんなものでしょうか。
ボビー・ワトソンは現在66歳で現役で活動している方ですが、世間の注目度が高かったのは1970年台後半のJMの音楽監督期、そして1980年台から1990年台にかけてのリーダ作を連発していた時期でしょう。
本作品の吹き込みは50歳にある直前のものであり、柔らかみに包まれた優しいアルト演奏をここで披露しています。円熟期に入っていくワトソンの姿が、ここで確認できます。
リーダーのマークは、バッキング陣として存在感のある人なのかなと感じました。押し出しが強いギター演奏ではなく、ワトソンとの相性を気にかけた演奏を行なっています。そう言えば1999年録音盤を「今日の1枚」で取り上げた際の私の感想は、押出しの弱さを感じてのものだったのでしょう。
この時期のワトソンの姿を楽しめる、佳作といえる内容でした。