ディスクユニオン関内店中古CD半額セールで、250円で購入した作品です。
先月はアニタのコール・ポーター集を「今日の1枚」で取り上げましたが、今月はリチャード・ロジャーズ & ロレンツ・ハートの作品集を取り上げます。
ジャケのアニタさんはオペラ・グローブ、或いはイブニング・グローブと呼ばれている長い手袋をしています。上流階級の雰囲気を出しているジャケですが、「真夏の夜のジャズ」での長くない手袋のアニタの姿が、個人的には気に入っています。
「Little Girl Blue」は若いお嬢さんの落ち込んだ気持ちの曲で、多くのジャズ歌手と奏者に取り上げれています。そんな数多くの演奏を思い出しますと、歌手や奏者によって様々な色合いを描き易い曲と言えると思います。
アニタはそんなロジャーズ&ハートの曲を、辛い気持ちの中でも甘い希望も忘れていない女性の気持ちを表現しています。「寂しく不幸な少女に何故誰も、励まし勇気を与える少年を送らないの」との歌詞のようですが、アニタの表現が少女を女性に、少年を男性に置き換えたかの感じです。
全体を通しての感想ですが、肩の力を抜いたアニタさんがこの作品にいます。テクニックではなく自然な表現で歌うアニタは、いいものですね。アニタ3作目で気にいる作品に出会えました。