ディスクユニオン関内店中古CD半額セールで、400円で購入した作品です。
テナー・サックス奏者のテディ・エドワーズは1924年ミシシッピー生まれで、最初はアルトとクラリネットを手にしてローカルバンドを転々とした後の1944年に、LAに移りハワード・マギーのバンドでの活動を皮切りに、ベニー・カーターなどのバンドでも活動しました。彼の名前が今でも残っているのは、そんなLA時代のマックス・ローチ&クリフォード・ブラウンでの活動でしょう。
1958年から1961年には自分のバンドでLAで活躍していました。
本作は自己バンド時代の1959年に吹き込まれたものです。Amos Trice(p), Joe Castro(p), Leroy Vinnegar(b), そしてBilly Higgins(s)との演奏が中心です。
1950年代も終わりになると、西海岸だ東海岸だの違いは薄まっていったのでしょう。ミュージシャン同士の交流も盛んになり、また急速に家庭に普及していったオーディオとLPレコード、またラジオ中継の活発化なども、垣根を無くす方向への力となったのでしょう。
この作品でのテディ・エドワーズはジャズの熱さを懐で燃やしながら、表へはジャズの楽しさ、音楽の喜び、歌い上げる愉悦を放出しています。ジャズを聴く喜びはここにあり、とのエドワーズの満足顔が有漢ぇくるようです。
1961年で持って自分のバンドの活動を終わらしたエドワーズは、ベニー・グッドマン、ミルト・ジャクソン、ジミー・スミス、サラ・ボーン、そしてトム・ウェイツの下で活動を続けたそうです。これは音楽面だけではなく、人間としても魅力ある方だからだったのでしょう。そんな意味合いも、本作から感じ取れます。