今ネットでブラック・ジャズを検索しますと、P-Vineから再発された商品の取り扱いページがヒットします。これはブラック・ジャズの諸作品が、今でも中古市場でそれなりの需要があることを意味しています。しかしながらジャズサイトからブラック・ジャズ諸作品に言及しているページにはお目にかかれません。このことが今の日本での、そして世界でのブラック・ジャズへの評価なのでしょう。個人的にはブラック・ジャズを含めた1970年台前半のジャズの傍流作品への評価が高まる時期がくるのではと、思っていますし、願っております。
BJQD/20として発売された第19弾は、クリーヴランド・イートンの作品です。例の小冊子から本作を紹介します。
シカゴ出身のベーシスト、クリーヴランド・イートンはアース・ウィンド&ファイアで一世を風靡しする以前のモーリス・ホワイトと共に第2期ラムゼイ・ルイス・トリオで活躍した名手。彼のファースト・アルバムとなったこの作品は”私の音楽的・ビジネス的アイドルはモーリス・ホワイトだ”とスリーヴでも語っているとおり、EW&F的なサウンドを取り入れたファンキィ・フュージョンとでも呼ぶべき一枚である。ディスコ・ビートを取り入れたダンサブルなナンバーから自身のヴォーカルをフィーチャーしたソウル・ナンバー、そしてアフロ・ダンス・フュージョンと呼ぶべきナンバーまで披露する異色の一枚。
この小冊子コメントからすれば、本作品をジャズサイトで扱うのには流石に無理があるのかもしれません。ウィキペディアによれば本作は、「ファンク・ミュージックのジャンルでは古典と見なされている」とのことです。
私が初めて買ったレコード、正確には親に買ってもらったレコードは、ピンキーとキラーズの「恋の季節」でした。幼稚園の時にTVにピンキーが登場すると、ステッキ替わりの何かを手にして真似ておりました。
その今陽子さんが、先ほどTVに出ておりました。それなりのお歳なのに、華麗にステップを決めており、今でもステージに立っている現役の方は違うなと思った次第です。一方で私は運動神経・反射神経が乏しいため、ステップを踏むなどの行為には、何十年経っても縁が無いものです。
さてクリーヴランド・イートンの本作品。私がステップを踏めるならば、この作品を楽しめたのになぁ、と思った次第です。無い物ねだりはいけませんと思いながら、たまにはこういう音楽を聴くのも良いもんだと感じた次第です。