2018年9月8日掲載
Roland Haynes             2nd Wave
Black Jazz原盤              1975年録音

 P-Vineがこのブラック・ジャズ・レーベルを再発した流れを、分かる限りで書くと、20枚中の半分強の作品が1997年に発売されたようです。その後の2005年には、20枚全てが発売されました。さらに2009年に箱物として発売されたのです。しかしながらこのほかにも、レコードとしての発売や、DJ編と称してベスト的なものも発売されております。それらはクラブ・シーンのお方用でしょうが、それがあったからこそ、私も接することが出来たのでした。

 BJQD/19として発売された第18弾は、ローランド・ヘインズの作品です。例の小冊子から本作を紹介します。

 ブラック・ジャズに残したこのアルバムでのみ知られる謎のピアニスト、ローランド・ヘインズ。同じくピアニストであるカーク・ライトシートのツイン・エレクトリック・ピアノをフィーチャーしたユニークな編成で録音されたこの一枚はブラック・ジャズの中でも隠れ名盤と呼びたい傑作。瞑想するようなエレピの音色がロウ・ビートに浮かぶキラー・アブストラクト・ジャズ「Eglise」、高速ファンク・ビートの上で2台のキーボードがエキサイティングなチェイスを繰り広げる「Second Wave」「Kirstn's Play」、スリリングな高速ブラジリアン・ジャズ「Descent」など、シンプルかつシャープなグルーヴが素晴らしい一枚。

 箱物でなければ絶対に私が接しなかった作品と思います、聴いて見ます。

20180908

 クロスオーバー・ファンク・イージーリスニング、こんな訳の分からない表現となる作品です。2台のエレピ、時には刺激的な演奏もしているかとも思うのですが、その音が塊となって届くため、それぞれのタッチが分からず終いとなっています。もっとエレピの特徴を把握して、他に何か刺激的な仕掛けを用意すればと思いながら、聴き終えました。