ジュニア・マンスと言えば初リーダー作の「Junior」が圧倒的に人気盤ですが、2作目となる本盤も人気ある作品と言えます。ベン・タッカー(b)とボビー・トーマス(d)との作品で、マンスが念願だった自己のトリオとして活動を共にしているメンバーとの録音になります。自身の曲と渋いスタンダードを織り交ぜての選曲です。
ジャケに移るマンスの視線には、真摯な思いが感じられますね。
軽妙なテンポでのマンス作のブルース「The Uptown」や、私の記憶にないスタンダード「Darling, Je Vous Aime Beacoup」での安らぎ感など、いくつものタイプの曲でマンスのブルース感覚を堪能できる1枚です。ベースとドラムは派手さを示すことはないが、マンスとの相性はなかなかのものです。「Junior」と比べれば溌剌さは抑え目ですが、深みが増しています。人気のピアノ・トリオ作品です。