2006年5月2日掲載
Jesse Van Ruller      Views
Criss Cross原盤        2005年10月録音

 ジェシー・ヴァン・ルーラー(g)がクリス・クロスへ2001年に吹き込んだ作品をここで取り上げた時には、音を楽しむ1枚との感想を書いているので、演奏内容自体には感心しなかったことなのでしょう。

 それから5年近く経過しての作品を今日は取上げます。Seamus Blake(ts),Sam Yahel(org),Bill Stewart(d)との録音であります。

20060502

 ドラムとオルガンをバックに、ギターとサックスが主役を務めるようなスタイルで演奏されています。しかし、バックに回る二人は、盛んに攻撃的要素を繰り出してくる。それに対してギターとサックスは、守備的要素で応戦。こうなると、そこを聴き所としているのか、何を聴かせたいのかが、実にあやふやになってきております。酒を飲ませる賑やかなお店での、少し大きめのBGMとしてならば、存在価値があると言えます。しかし、これをじっくり聴けと言われたら、かなり厳しい内容です。リーダーがもっと我を張ればなと、嘆きたくなる作品です。