時期的にみるとこの作品は、1962年のタウン・ホールでの演奏を最後に引退を表明以降の、コールマン復帰作とういことになります。それまでのアルト・サックスでの演奏に加えて、ヴァイオリンやトランペットも演奏しております。この作品は、イギリスのクロイドンにあるフェアフィールド・ホールでのライブであり、この録音から4ヵ月後にストックホルムで名盤「ゴールデン・サークル」をライブ録音しております。
さてこのイギリスでのコンサートですが、何でも許可を得るのに相当苦労したとのことらしいです。デヴィッド・アイゼンソン(b)とチャールス・モフェット(d)との、トリオでのライブです。
1曲目は、ヴァーチョーゾ・アンサンブルと一緒に演奏した、16分を超える『sounds and forms for wind quintet』です。オーネットがロンドンに到着してから書いた曲とのこと。譜面通りの演奏だけのようです。その他にはトリオで7曲披露しております。オーネットのアルトの音色が、魂を持って飛び出してくるのが感じられます。大作にしてもトリオでの演奏にしても、この後のオーネットの大活躍を予見させるものになっています。
名盤とは言えない内容ですが、重要な作品とは言えるものです。