2006年3月17日掲載
Horacio Larumbe     Hombre De Jazz
Melopea原盤           1985年録音

 アルゼンチン・ジャズというのが、どれほどのものなのかは知りません。そもそもネット通販店DNから購入を始めるまでは、アルゼンチン・ジャズという言葉すら聞いたことがありませんでした。そのネット通販店DNでは、一時期このアルゼンチン・ジャズを積極的に取上げておりました。最初は際物だと思いスルーしていたのですが、あまりにも多くのタイトルがネット通販店DNのページに掲載されたので、徐々に興味を持ち始め、ついに昨年11月に注文したのでした。

 Horacio Larumbe はベテランの風貌のピアニスト。他にベースとドラムが参加してのピアノ・トリオ作品。アルゼンチン・ジャズの名盤というのが、ネット通販店DNのページでの謳い文句でした。

20060317

 リズムカルなピアノで、哀愁をさり気無く表現しています。このさり気なさが、このお方の肝心なポイント。リロイ・ビネガーがカール・パーキンスに捧げた『for carl』という曲を引っ張りだしたセンスの良さにも感心しましたが、この「さり気ない」哀愁の表現が見事なのです。ホラシオさんは最大限の感情表現を行っておりますが、並みの哀愁ピアニストならば、ここまで感情表現してしまうと臭く感じてしまう。上手く表現できないが、最大限なのにさり気なくなのである。他には『all things you are』や『chega de saudade』、そして『secret love』などを、同様に決めている作品です。

 アルゼンチン・ジャズ恐るべし、といった感じです。