2006年1月10日掲載
Elvin Jones      Youngblood
Enja原盤         1992年4月録音

 エルヴィンが、この時期の駆け出しの若手3人を従えての作品です。ジョシュア・レッドマン(ts),ニコラス・ペイトン(tp),ジャポン・ジャクソン(ts)という、まだ二十歳そこそこのメンバーです。この3人を、ベテランのジョ-ジ・ムラ-ツ(b)と共に、大ベテランのエルヴィンが鍛え上げる内容なのでしょうか。ヴァン・ゲル・スタジオでの録音です。

20060110

 若さの勢いを体一杯に浴びる作品と感じましたので、このプロデュースは成功ということでしょう。若手3人の中では、ジャポン・ジャクソンだけが、今では名前を聞かない存在。しかし流暢な語り口のジョシュアとの対比で、ジャポンの噛み締めるような語り口にも好感を持ちました。ジョシュアがベテラン二人とトリオで演奏した『angel eyes』では、背伸びしたジョシュアの音色に苦笑い。そんな中で、ベテラン二人のスリルを用意していく展開は、お見事。ペイトンは優等生的な演奏ですが、それなりに楽しめるもの。

 そんなこんなの展開で続くこの作品は、ベテラン二人だけで貫禄の違いを見せ付ける『my romance』、そして若さ爆発のタイトル曲で締めくくられます。