ネット通販店DNにテテとジョージ・コールマンのデュオ盤が掲載された際に、思わずニヤリとして反射的に注文した作品です。ジャズ界では名前がしれわたっているコールマンですが、まさかテテとのデュオ盤があるとは思わなかったからです。
さてジョージ・コールマンですが、このコーナーではリーダー作初掲載になりますので、簡単に経歴に触れておきます。1935年にメンフィスに生まれたテナー・サックス奏者コールマンは、1950年代半ばには、BBキングの楽旅に参加しました。その後ブッカー・リトルと共演したりマックス・ローチ・クィンテットで活動したりしながら、1963年から1964年にかけてマイルス・クィンテットに参加しておりました。このローチとマイルスのバンドへの参加で、コールマンの知名度が上がったと言えるでしょう。そして数多くのミュージュシャンの作品にも参加しており、ハンコックの「処女航海」への参加などはその有名な例でしょう。
そんなコールマンですが、リーダー作はこのテテとの共演盤が初めてとのことらしいです。相手のテテさんですが、これが録音された時期は、「Blues For Myself」や「Boleros」などを吹き込んでおりました。
華麗なステップ・ワークのテテと、軽いストレートを的確に打つコールマンという構図で、ピアノとテナーのデュオは進んでいきます。しかし4曲目のコールマン作の『waltzing at rosa's place』では、テテもストレートを打ち、コールマンも軽いステップを披露し、緊張ある演奏になっていきます。なかなか楽しめたデュオ作品です。